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校正のトピックスNo.371
【精度という言葉は、使う場面で意味が変化する?】

前回、判定精度に関する記事を紹介しました

  • 前回「判定精度:思い込みにはご用心!勘違いしやすい事例をご紹介します」をお伝えし、その中で最小桁0.001℃のデジタル温度計を例に上げ、桁数が多いから高精度という事はなく、取扱説明書に記載された精度に依存してしまうという事に触れました。
  • とは言っても、表示が「23.0℃」より「23.000℃」とビシッと出てくれた方が「精度が良い」という印象を受けてしまう話しを聞きます。
  • 実は「精度」という言葉そのものに誤解を生む要素があるので、今回は言葉の定義という少し堅苦しい話題ですが紹介します。

計測の世界と品質管理の世界で「精度」の解釈が違いました

  • 規格にある「精度」という言葉の定義を少し遡って紐解き、要約すると、JIS Z8103(計測用語)での精度(accuracy)とは、測定値が正しい値からどれだけズレているかを意味しています。
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  • 一方、JIS Z8101-2(統計的品質管理用語)での精度(precision)とは、測定値がどれだけバラつかず、ビシッと出ているかという事を意味しています。
    そして、両者の単語をよく見ると日本語は一緒でも、英語では違うという変な事になっています。
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  • 逆にaccuracyは、JIS Z8101-2に定義されていないか見てみると、総合精度という和訳で存在し、正しい値からのズレとバラツキを総合的に表したものを意味しています。
    更に「総合精度を、JIS Z8103(計測用語)では精度という」という備考も書かれていました。
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  • つまり、まとめると下図のように
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  • 計測の世界の「精度」という言葉は「真度」の意味が上乗せされ使われているのです。

使い分けしなくても良い言葉が広まれば便利なのに・・・

  • 計測器の管理は、品質管理の担当者の方が窓口となって対応されている事が多いのですが、同じ「精度」という言葉でも、今回の様に場面毎で意味が違うので、使い分ける煩わしさの点での苦労を御察しします。
  • 被らない便利な言葉があれば、校正の打ち合わせ場面で勘違いを防ぐ為に使いたいのですが、計測器の取扱説明書では「精度」という言葉が多く使われています。その為、打ち合わせ時には計測の世界での精度として使用します。
  • 次回は今回の話題に少し関係ある話として、例えば機器が±0.2℃といった「精度」なら、表示値桁は0.1℃単位で良さそうなのに、もっと細かい桁まで表示させる機器がなぜ有るのだろうか?について紹介する予定です。

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