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2012.03.15

校正のトピックスNo.137
【マイクロメータ:温度慣らしが測定の始まり?】

NKS流「ためしてガッテン!」

温度慣らしが測定の始まり?

  • 以前、「測定環境は20℃にしないとダメなの?」というメルマガで、20℃以外の測定環境での実験結果を紹介しました。
  • マイクロメータは、使用場所と保管されている場所が違うことも多いと思います。
  • 保管場所からマイクロメータを異なる温度環境に移動し直ぐに測定をしてしまうことはありませんか?
  • 温度による誤差の注意事項に、「例えば、比較的高温の保管室から、いきなり低温の現場にマイクロメータを移して計測することは避けましょう。」と書かれていました。
  • そこで今回は、温度環境が異なる場所へ移動した時に、どのくらい温度慣らしをすればよいのかを実験してみました。

2通りの実験を行いました。

    • 実験1:冬場を想定し5℃の温度環境から20℃の温度環境に移動した場合
      実験2:夏場を想定し35℃の温度環境から20℃の温度環境に移動した場合
    • 【実験に使用した測定器】
      ○外側マイクロメータ
      ミツトヨ製 型式:106-106  仕様:75~100mm
      ○スケヤゲージブロック
      ミツトヨ製 型式:614681-02 仕様:100mm 等級:0級






実験結果から

  • 実験1の結果から、
    最大+14μmの誤差が生じ測定値が安定するまでには55分。
  • 実験2の結果から、
    最大-17μmの誤差が生じ測定値が安定するまでには60分。
  • 今回の実験で、測定値が安定するまでにおよそ60分掛かることが分かりました。

温度慣らしに必要な時間を知っておくことがポイントです。

  • メーカのQ&Aには、温度慣らしの目安として2時間以上と書かれていましたが、今回の実験結果では、およそ60分で誤差がほとんど無くなることが分かりました。
  • しかし、温度慣らしは、お客様の測定環境や求める精度によっても時間が異なります。
  • よって、保管場所や使用する現場の温度環境に応じて、温度慣らしに必要な時間をあらかじめ確認しておき、温度慣らしの時間を設定して測定を行うことをお奨めします。

関連情報をご紹介します。

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