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2012.04.26

校正のトピックスNo.143
【粘度計:ガードの役割は2つあります。】

NKS流「ためしてガッテン!」

ガードの役割とは?

  • 2回に渡りB型粘度計のロータを容器に入れる位置とロータの沈める位置についてお伝えしました。
  • 「容器の真ん中で測らないと誤差になるの?」の記事は、こちら>>
  • 「やはり粘度計も首まで浸からないと測定出来ない?」の記事は、こちら>>
  • ガードは、ただロータを保護しているだけだと思っていませんでしたか?
  • ガードは付けて測定することが当たり前とは思っていましたが、ガードを付けずに測定する方法もあるようです。
  • 取扱説明書を見ると、「付属品のガードを取り付けて測定した場合に、正しい粘度を表示するように調整・検査されています。ガードを用いない場合は、測定値を補正しないと正しい測定値にはなりません。」と書かれています。
  • そこで、実際にガードの有り無しで測定値にどのくらい差が生じるのか実験してみました。

ガード有りとガード無しとで測定値を比較してみました。

  • 【使用した測定器】
    B型粘度計 型式:TVB-10M 東機産業製
    粘度計校正用標準液 2種 JS500・JS2000 日本グリース製ビーカ 500ml 内径 85mm

実験結果から

    • ガード有り無しで測定した結果は以下の様になりました。

  • 今回の結果から、ガードを取り付けずに測定すると、
    1)JS500の粘度標準液で-62.1mPa・s(補正後-3.mPa・s)
    2)JS2000の粘度標準液で-276mPa・s(補正後-18mPa・s)
    となり、補正することによって、粘度計の精度範囲ではあったものの、ガード有りよりも誤差が大きくなりました。

ガードは、保護するだけでなく、正しい測定値を出す役割もあります。

  • 粘度計は付属品のガードを取り付けて測定した場合に、正しい粘度が表示されます。
  • ガードを使用しない場合でも、補正係数の概略によって大まかな補正はできますが、使用するロータの種類、ビーカの大きさによって補正係数が異なりピッタリとはいきません。(補正係数については、使用する機器の取扱説明書を参照下さい。)
    • したがって、正確に測定するポイントは、
      1)ガードを付けて測定すること。
      2)ガードを付けない場合は、使用条件で校正し補正係数を求め補正すること。
      です。
    • 粘度測定は、簡単そうに見えますが、ローターを容器に入れる位置、ローターの浸し方など、セッティングに関するだけでも、正確に測るための注意事項がこんなにも沢山あり驚きました。

関連情報をご紹介します。

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