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TOPICS
業務に活える校正技術情報
2009.07.29
校正から見た「計測器の管理」
●前回、「本シリーズ No.6」で校正結果の正しさを左右する3要素をお伝え
しましたが、今回、第2段として「校正作業手順の妥当性」をお伝えします。
●妥当性のある校正手順とは、
『測定原理に基づいた校正作業が出来る手順であること』です。
●当社は、校正手順の開発に当たっては、次の3点から行っています。
①機器の「測定原理」の側面から
②「作業の安全性」の側面から
③「関連法規・規格」の側面から
●つまり、その手順に従って作業を進めることで、誰がやっても同じように、
原理・原則に応じた測定ができるようにしています。
●手順の内容は、次の8項目で構成されています。
1)目的 2)使用する標準器 3)付属品及び工具 4)接続部品
5)接続構成図 6)作業手順 7)判定 8)注意事項
●当社では、手順の検証をする場合、技術を統括するグループから、
機種に応じてメンバーを選任して行っています。
●開発した手順の原案は、下記の3点から、その適合性を検証します。
①測定原理と手順の整合性
②技術的な適切性、安全性
③標準器(又は用具)と手順との整合性
●実作業による手順の妥当性確認は、次の3点により確認されています。
①複数の作業者による測定
②同一測定者による繰り返し測定
③測定環境による測定値の補正
●これらの測定値と補正値から得た各データは、測定器と標準器の特性、
精度面から計算された想定値と比較し、最終的な妥当性評価を行っています。
●お客様にお届けする校正業務は、測定器の機種、測定方法、測定項目別に
分類された手順を、一つずつ測定原理に基づいて検証し、確立させています。
●校正手順の開発や検証では、
①測定原理に基づいた手順を開発する為に、JISや取扱説明書等、文献を調べ
ますが、なかなか望みの文献が探せず、焦ることが有ります。
②ダメだしをするために、実作業を行いますが、安全な校正作業を行う
ために、予想もしなかった注意が必要になり、注意事項を修正したことも
有ります。
●上記は、校正手順の確立が妥当性を持った作業の一つの様で有ることを
お話ししましたが 実はその作業は、校正業務とは正反対の業務なのです。
●校正手順を確立するとは、いろんな関連事項を満足させる「無から有を生じさせる」
極めて創造的業務なのです。
●その結果、検証された手順で達成されるものは、「決めた事を決めた様にする」
という世界なのです。