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2010.01.27

校正のトピックスNo.32
【どうして、測定時に綿手袋を使用するの?】

NKS流「ためしてガッテン!」

何故、綿手袋を使うのだろうか?

  • 測定器やブロックゲージなどを取り扱うとき、綿手袋を使用して測定している風景を検査室などで見かけます。
  • 何故、綿手袋をはめて測定するのだろうか?
  • 何故、素手で取り扱わないのだろうか?

    そんな疑問から実験しました。

素手で触ったらどうなるの?

    • 【実験:1】
    • 20℃で管理した部屋で、当初20℃に慣らした100mmブロックゲージを、
      ①素手の5本指で5分間触れた場合と、
      ②素手の3本指で5分間触れた場合の
      長さの変化を調べてみました。
    • ちなみに、100mmのブロックゲージの材質、大きさ、重さは
      材質:スチール製  大きさ:100×9×35㎜
      重さ:約230gです。

  • 【実験:1から】
  • 素手の5本指で5分間触れた直後は、約4μm長くなり、3本指で5分間触れた直後は、約1.5μm長くなりました。
  • ちなみに、測定したブロックゲージは、±0.30μmの精度で、その13倍以上のズレになります。
  • 膨張した長さから、測定時のブロックゲージの温度を逆算すると、5本指で触ったときは、23.7℃、3本指で触ったときは、21.4℃になっていたという事が推測出来ます。

綿手袋をはめたらどうなるの?

    • 【実験:2】
    • 20℃で管理した部屋で、当初20℃に慣らした100mmブロックゲージを、
      ①素手の5本指で5分間触れた場合と、
      ③綿手袋をはめた5本指で5分間触れた場合の
      長さの変化を調べてみました。

  • 【実験:2から】
  • 綿手袋をはめて5本指で5分間触れた直後は、約0.35μm長くなりましたが、素手の時に比べ、約1/10以下に抑えられました。
  • また温度を逆算すると、綿手袋をはめたときは、20.3℃になり、素手で触ったときと比較すると 約3.4℃も温度変化を抑えられたことになります。

綿手袋を使用する効果は?

  • 今回の実験で使用したブロックゲージは、実験後に素手で触れた箇所を、アルコールで拭きワセリンを塗って防錆処理をしました。
  • ブロックゲージを扱うとき、綿手袋をすることで、直接素手で触ることによって誘発する錆を防ぐことができることは勿論ですが、
  • いくら現場で温度慣らしをしても、素手で触ってしまうことで、指先の温度(体温)がブロックゲージにつたわり、折角の温度慣らしが、台なしの状態になってしまいます。
  • 綿手袋をはめることで、温度慣らしした状態を維持できる効果があることを、改めて気づかされました。たかが手袋ですが、正しく測定するためには必要なツールなんですね。

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