{{navs.title}}

TOPICS

2010.07.22

校正のトピックスNo.58
【放射温度計】:放射率をどう決めていますか?
  ~便利なお助けツール!こんな方法はどうでしょう~

NKS流「ためしてガッテン!」

放射率をなかなか決められない?

  • 放射温度計は物体から放射された赤外線エネルギーで温度を測る計測器です。
  • 物体ごとに決める放射率は、設定をちょっと変えただけで違う温度が出てしまいます。
  • また、取説などの放射率表からその物体の放射率を設定して測ってみたけど「あれっ?温度がすごくずれている。」そんな経験はありませんか?
  • 放射率は物体の表面状態などで大きく変化します。実際に資料だけでは決められないものです。
  • では、どうやったら正しく測れるのでしょうか?正しく測れるためのお助けツールを使って実験してみました。

2つのお助けツールで実験をしました。

    • 【被対象測定器】放射温度計 型式:HT-11 ミノルタ製
      範囲:-50~500℃ 精度:0~200℃:±2℃±1dig
      200℃以上:指示値の±1%±1dig
    •  【標準器】表面温度計 型式:AR1500 安立計器製
      範囲:-50~500℃
    •  【補助機器】ホットプレート 型式:HHP-411 アズワン製
    •  【実験材料】アルミ板A(酸化)、アルミ板B(非酸化)
      100×100×0.3mm
    •  【環境】 26℃ 53%RH
    • 実験1:お助けツールとして、表面温度計を使って測定した。
    • 実験2:お助けツールとして、放射率がすでに決まっている黒体テープを使用
      して測定した。




実験結果から

  • 実験1では、表面温度計で放射率を合わせ込むと正確に測定が出来ました。
  • 実験2では、表面状態が違う両アルミ板に黒体テープを使用すると、ほとんど温度差が無くなりました。

放射率の決定にはお助けツールが必要です。

  • 放射温度計をうまく使うには、放射率を正確に決めることがカギになります。
  • よって放射温度計で正しい測定を行うためには
  •  1)表面温度計との比較で放射率を決めてから温度を測定する
  •  2)放射率が決まっている黒体テープ(又は黒体スプレー)を貼り、黒体テー
    プの放射率で温度を測定する
  •  方法が有効です。
  • 今回この2つのお助けツールを使って正確に測定することが出来ました。現場でご活用ください。

関連情報をご紹介します。

上記内容についてのお問い合わせ(Mail・TEL)/資料請求