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2023.01.01

【湿度計】:ガーゼの巻き方が測定に影響します。

校正のトピックスNo.79

NKS流「ためしてガッテン!」

ガーゼの巻き方が測定に影響するの?

    • 湿度を測定する測定器に、乾湿度計が有ります。

  • 乾湿度計は、乾球温度計と湿球温度計の2本の温度計からなり、温度差によって相対湿度を求めます。
  • 湿球温度計の感温部には、水で常時湿らされたガーゼが巻かれています。
  • ガーゼの巻き方で測定誤差が生じると注意事項に記載が有りました。
  • では、巻き方で実際にどのくらい誤差が生じるのか実験してみました。

ガーゼの巻き方を変え実験をしてみました。

    • 2本用意したガラス温度計の一方にガーゼを巻き、乾球と湿球を作成し実験しました。

  • 実験:ガーゼの巻き方を一重巻き、二重巻き、三重巻きにして測定しました。
  • 【使用した機器等】
    ○ハンディータイプ湿度温度計
    型式:HM70+HMP77、VAISALA製
    精度:15~25℃において±1%RH(0~90%RH)
    ○水銀ガラス製温度計
    型式:No.1、0~50℃、精度:温度±0.2℃

実験結果から

    • 実験の結果は、以下の様になりました。

  • 巻き方により、+1%、+3%、+4%(RH)の測定誤差が生じました。

ガーゼは、一重で感温部と隙間が無いように巻き付けることがポイントです。

    • ガーゼを何重にも巻くと、ガーゼの表面温度と感温部の温度に温度差が生じ測定誤差が生じます。
    • 正しく測定を行うためには、
      (1)ガーゼは一重巻きにすること
      (2)感温部に隙間が無いように巻くこと
      (3)綺麗なガーゼを使用すること
      がポイントです。

  • ガーゼが汚れて固くなると、水をうまく吸い取らなくなります。
  • その際は、ガーゼの汚れを落とし綺麗にするか、新しい物への交換が必要です。
  • 交換する際には、市販のガーゼや木綿糸には糊や脂肪が付着しているため、石鹸水で15分程度煮沸後、水で洗浄してから使用する事がポイントです。
  • また、ガーゼを浸すポット内の水の汚れもガーゼの劣化の要因となります。
  • 以前、当社の恒温恒湿槽で湿球温度計のガーゼ(ウイック)の汚れが原因で、湿度が+2%高く表示され、またコントロールも不安定になったことが有りました。
  • そのため、当社の恒温恒湿槽で使用している湿球温度計のガーゼ(ウイック)は2ヶ月毎に交換し、ポット内の水の入れ替え、清掃を行うこととしています。

関連情報をご紹介します。

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