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2011.02.03

校正のトピックスNo.83
【温度計】センサーの熱容量で微妙に温度も変わります。

温度センサーが測定物に与える影響は?

  • 普段何気なく、温度計を測定物に入れて測定をしていませんか?
  • しかし、その温度計が測定誤差の要因になることを知っていましたか?
  • 温度測定時の注意点には、「熱容量の大きいセンサーを使用すると、測定物の熱をうばい測定物の温度をさますことがある」と記載がありました。
  • そこで、実際にどのくらい測定物の温度が下がるのか疑問に思い実験してみました。

実験してみました。

    • 3種類の太さの温度センサーとガラス製温度計を、80℃、200ccの温水に入れた時の温水の温度変化を実験してみました。
    • 【使用した標準器】
      デジタル温度計 型式:735、メーカ:testo
      測定範囲:-40~300℃
      精度:±0.05℃(0.01~100℃)



実験結果から

    • 温度計を挿入して60秒後で温水の温度は、
      1)φ1.6mm:79.7℃(-0.3℃)
      2)φ3.2mm:79.4℃(-0.6℃)
      3)φ4.8mm:79.0℃(―1.0℃)
      4)ガラス製温度計:79.5℃(-0.5℃)
      となり、温水の温度が0.3~1.0℃低くなることが分かりました。

  • また、ガラス製温度計は、内部が空洞になっていることから、熱容量が温度センサーよりも小さく、太さは約7mmもありましたが、φ3.2mmの温度センサーよりも温水に与える影響が少ないことが分かり驚きました。

熱容量の小さい温度センサーを使用することがポイントです。

  • 測定物に与える影響を抑えるには、太い細いに関わらず熱容量の小さい温度センサーを使用することがポイントです。
  • また、熱容量を小さくするために細い温度センサーを選定すると、曲がってしまったりして、劣化が早くなるというデメリットもあります。
  • 0.1℃単位の温度を測定する際には、使用する温度センサーを測定温度付近まで一旦温度慣らししてから測定することで影響を軽減することができます。
  • また、環境温度と温度差のある測定物を測定する際には、環境温度の影響も受けるため、保温性の有る容器を使用して測定することも重要です。

関連情報をご紹介します。

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