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2011.01.20

校正のトピックスNo.81
【電子天秤】:空気の対流が誤差の要因になります。

NKS流「ためしてガッテン!」

対流が電子天秤に与える影響は?

  • 先回のメルマガでは、静電気の影響による誤差要因について実験結果と共にお伝えしました。
  • 今回は空気の対流が電子天秤に与える影響についてお伝えします。
  • 試料を電子天秤に載せた際に、指示がなかなか安定しないといった経験はありませんか?
  • 周囲温度と差がある試料を計量すると、空気の対流により指示が安定しないと天秤の注意事項に書かれていました。
  • そんなわずかな対流が本当に指示に影響するのか疑問に思い実験してみました。

実験してみました。

    • 周囲温度より高い温水(約50℃)と低い冷水(約9℃)をビーカーに入れ指示の変化を実験しました。
      【使用した標準器】電子天秤 型式:AG285 メトラー・トレド製
      秤量:210g/81g 最小読取 d=0.1mg/0.01mg

実験結果から

    • 温水を測定した時は、まず上昇気流が発生し、指示が低く(軽く)表示され、その後、周囲温度に馴染むにつれ気流が小さくなり指示が高く(重く)なっていきました。


    • 冷水を測定した時は、逆に下降気流が発生し、指示が高く(重く)表示され、徐々に低く(軽く)なっていきました。


温度慣らしをしてから測定する事が重要です。

  • 対流の影響を少なくするには、試料を同じ測定環境に置き、温度を慣らしをして計量することがポイントです。
  • 特に、0.1mg/0.01mgまで計れる電子天秤は、わずかな対流でも影響を直に受け指示が安定しません。
  • また、電子天秤の指示が安定しないときのチェックポイントとしては、
    1)十分なウォーミングアップ(30分~4時間以上:取扱説明書参照)を
    おこなったか
    2)エアコン等の風が当たっていないか
    3)振動が無いか
    4)電子天秤の水平がとれているか
    などが挙げられます。
  • 電子天秤は、容易に計量ができ便利なものですが、測定する物や周囲の環境により影響を受けるため、様々な注意が必要であることが今までの実験で分かりました。

関連情報をご紹介します。

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