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2011.02.10

校正のトピックスNo.85
【熱電式温度計】同じ色でも種類が違う?

NKS流「ためしてガッテン!」

同じ色の補償導線なのに種類が違うの?

    • 以前、温度計のウォーミング時間、周囲温度などによる温度指示への影響についてお伝えしました。
    • 今回は補償導線の違いによる温度指示への影響についてお伝えします。
    • 熱電式温度計は熱電対の種類によって、それぞれ専用の補償導線が決められています。
    • 補償導線はそれぞれ色で見分けることができますが、JISが改訂されたことで古い規格と新しい規格で同じ色の補償導線があることが分かりました。

  • では、同じ色だという事で間違えて繋げてしまったら温度指示がどうなるか実験してみました。

新旧の黒色同士をとり違えたと設定して実験しました。

    • 【実験に使用した測定器】○温度指示計 SDC26 山武製 精度:±0.3%FS±1digit

      ○コンパクトキャル CA150 横河電機製

      ○補償導線2種類(J,R)

    • 実験1:温度指示計の入力をJに設定し、補償導線をJとRに繋いだ場合実験2:温度指示計の入力をRに設定し、補償導線をJとRに繋いだ場合

      のコンパクトキャルによる温度指示を実験しました。



実験結果から

  • 実験1:入力:J、補償導線:Rの時は  20℃程度実験2:入力:R、補償導線:Jの時は -80~-90℃程度

    と大幅にずれました。

同じ色でも熱電対と同じ種類の補償導線かどうか確認することが重要です!

    • 今回の実験で補償導線を間違ってしまうと温度指示に大きな影響を与える事が分かりました。
    • 但し、入力と補償導線の組み合わせによっては多少誤差の幅は変わってきます。
    • 従って同じ色でも補償導線の種類をきちんと見分ける事が必要であり、そのためには見分け方を知っておく事が重要です。
    • 見分け方としては(1)古い規格:補償導線の被覆の色に関係無くプラス線は赤色、マイナス線は白

      (2)新しい規格:補償導線の被覆の色とプラス線の色が同じ色

      になります。

  • ちなみに古い規格の補償導線は将来廃止となりますが、まだ現場では混在していますので間違えない様にその都度確認いただく事をお勧めします。

関連情報をご紹介します。

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