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2023.01.01

【pH計】種類によってpH値の変化の特徴が違うの?

校正のトピックスNo.95

NKS流「ためしてガッテン!」

pH標準液は温度でpH値が変化します。

    • 以前のメルマガでは、pH標準液の賞味期限、調製方法について実験結果と共にお伝えしました。
    • pH標準液は温度によってpH値が変化する特性があり、今回はその特徴についてお伝えします。

  • 屋外など標準液の温度が変わりやすい環境では、正確に調整する事が難しいとお客様に聞いた事がありました。
  • そこで今回は、pH標準液が温度によってどの様に変化するのか調べてみました。

温度によりpH値は決まっています。

    • 各pH標準液のpH値は液温によってきまった変化をします。(JIS参照)

  • この特性を利用してpH計の調整をしています。

しかし、pH標準液の種類毎で変化の仕方が違います。

    • 4,7,9pH標準液の変化の仕方を比べてみると次の様な特徴がわかりました。
    • 特徴1:各pH標準液毎でpH値の変化の幅が違う。標準液が4、7pHは、温度によるpH値の影響は少ないですが、9pHは、少しの温度変化でpH値も大きくかわります。
    • 特徴2:温度が上昇するにつれてpH値が上がるものと下がるものがあります。

pH値の特徴を掴み、温度を安定させる工夫が必要です。

  • 温度換算が自動で出来ないpH計を使用する場合には、温度変化が大きい場所では正確な調整が出来なくなるおそれがあります。
  • よって、温度変化を避けてより正確な調整を行うためには、(1)屋内など温度変化が少ない場所で調整する(2)屋外では、コンクリートや鉄板など熱を持ちやすい場所や直射日光、風の影響を避ける(3)pH電極を標準液に入れてなじませて、液温が安定してから調整する

    事が重要です。

  • また、メーカに聞いた所、電極の感度により調整にかかる時間が違い、新品で数十秒、古い電極で数分の時間を要するとのことで、その間は温度変化が無い様配慮する必要があります。
  • しかし、中には液に入れて何分たっても指示がじわじわ動いて安定しないケースもあり、その場合は電極不良とみなして交換をお勧めしています。
  • ちなみに、同じ9pHでも、測定対象の液は標準液とは同じ特性にはなりませんので、実際に測定して特性を掴む事が必要です。

関連情報をご紹介します。

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