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2012.04.05

校正のトピックスNo.140
【外側マイクロメータ:20℃以外の温度環境で測定すると?】

NKS流「ためしてガッテン!」

現場では、20℃以外の温度環境下で測定することの方が多いのでは?

  • 以前の実験では、ブロックゲージの温度変化による影響と、マイクロメータの温度変化による影響についてそれぞれお伝えしてきました。
  • 長さ計は、20℃の温度環境下で測定することが理想的ですが、実際の工場の現場や検査場などでは、20℃以外の環境下で測定することの方が多いのではないかと思います。
  • そこで今回は、ゲージブロックとマイクロメータの両方を20℃以外の温度環境下で温度慣らしをして測定すると、測定値にどのような影響があるのか疑問に思い実験してみました。

実験してみました。

    • 恒温槽で5℃~35℃まで5℃おきの温度環境を作り温度慣らし(90分)を行い100mmのブロックゲージを測定してみました。

  • 【実験に使用した測定器】
    ○外側マイクロメータ
    ミツトヨ製、合金工具鋼製、型式:MDC-100M、
    仕様:75~100mm、精度:±3μm
    ○スケヤゲージブロック
    ミツトヨ製、スチール製、型式:614681-02
    仕様:100mm、等級:0級、寸法許容差:±0.40μm

この組合せでは、ほとんど誤差が有りませんでした。

    • 5℃と35℃(20℃に対し±15℃)の温度環境下では、±2μmの誤差が生じたものの、15℃、25℃(20℃に対し±5℃)の温度環境下では、誤差0μmという測定結果でした。




  • 今回の実験から、温度環境の違いにより、ゲージブロックも外側マイクロメータも大きく伸び縮みはしてはいるものの、両方共に温度の影響を受け、結果として±2μmの誤差範囲に収まっていることが分かりました。

20℃以外の温度環境下では、材質による熱膨張の違いを確認することがポイントです。

    • 20℃以外の温度環境では、材質の熱膨張によって変化の仕方がまちまちです。
    • 主な長さ計の熱膨張は以下の通りです。

  • したがって、20℃以外の温度環境下で測定を行う際は、
    1)材質による熱膨張による変化の違いを知っておくこと
    2)充分な温度慣らしを行うこと
    が、より正確に長さ計の測定を行うポイントです。

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