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2013.04.18

校正のトピックスNo.190
【傾斜管圧力計:垂直に置くと読みにくい?】

校正にまつわる豆知識

傾斜管圧力計の校正は可能ですか?

  • 有るお客様より、「傾斜管圧力計と言う古い機器があるけど、校正できますか?」と問い合わせがありました。
  • 当社での校正実績は無かったので、お客様からのご要望に応えるため早速、校正作業の手順書作成に取りかかりました。
  • お客様からの校正項目のご要望、要求精度と言った事とともに、機器の仕組みについて調べていくと面白い原理によって測定していることがわかりました。
  • 今回は調べてわかった、単純だけど工夫されている仕掛けをご紹介させて頂きます。

傾斜管圧力計には、読み取り精度を高める工夫が隠されていました

    • 管内の液体に圧力をかけると、液面が持ち上がります。液体の高さから圧力値が求められるという原理を使っています。
    • 圧力計は、真っ直ぐに置いて使う物というイメージが思い浮かびますが、この傾斜管圧力計は、あえて斜めにする事によって、精度良く読めるようにしています。
    • 斜めにすると、圧力差に対する液面の移動量が(1/sinθ)倍に拡大され、読み取り感度があがります。

  • すなわち、90°で1倍、45°で1.4倍、30°で2倍…と拡大されるので、傾ければ傾けるほど、読みやすくなります。しかし、いつかは液体がこぼれてしまうので注意が必要です。

デジタルにはない、面白さがあります

  • 液体の高さから圧力を測る機器は、液体を扱うため輸送に不便と言った理由で、デジタル式の圧力計の利便性に負けて段々使用されなくなってきていますが、構造や原理は単純で正確性が高いため、気圧や血圧測定の分野では今でも使用されています。
  • このようなアナログ式の機器は、物理の基本原理しか使っていないため、私自身もはかる事の楽しみを感じられます。
  • 今回は、原理を調べていくうちに面白いなぁと思いご紹介させて頂きました。

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