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2014.12.11

校正のトピックスNo.267
【現場では100Vが100Vでは無い時があります】

NKS流「校正への工夫」

校正に使用するため、コンセントの場所も尋ねています

  • 営業マンや校正員が現場にある対象機器の場所を確認する時に、対象機器の近くで校正作業をするために、コンセントの場所はどこですか?と尋ねる事があります。
  • 近くにコンセントが無い場合、例えば5m先からテーブルタップで延長したり、場合によっては30m先から電工ドラムで延長して作業にあたる事もあります。
  • しかし単純に延長しただけなのに、不思議な事に校正に支障が出る場合があります。
  • konsento1.GIF
  • 今回は、その事例を紹介します。

実際に延長して実験してみました

  • 使用機器:オイルバス(1.1kW)、電圧計、テーブルタップ(5m)、電工ドラム(30m)
    実験1:オイルバスを延長させずに運転させた時の電圧値測定
    実験2:オイルバスを5m延長させて運転させた時の電圧値測定
    実験3:オイルバスを30m延長させて運転させた時の電圧値測定

延長ケーブルが長いほど、電圧降下が大きくなりました

  • 初め100.5Vだった電圧値が、オイルバスを運転させると96.5Vになり4Vぐらい降下しました。
  • konsento5.GIF
  • テーブルタップで延長すると95.2Vになり、延長せずに運転させた場合に比べて1V降下しました。また、電工ドラムで延長すると90.9Vとなり、延長せずに運転させた場合に比べて6V近く降下しました。
  • 延長した線にも多少の線抵抗があるため、オームの法則に従ってオイルバスの消費電流に比例した電圧が生じます。その分が電圧降下として表れたのですが、思った以上に電圧が下がる事に改めて驚きました。
  • konsento3.GIF

正しい校正をするために、電圧環境も確認しています

  • 校正で使用する機器の多くは、電気機器のため供給電圧が規定値以下になると、数値や動作に影響を及ぼします。
  • 今回の実験では、たまたま影響が現れないレベルの電圧値だったかもしれません。しかし、電圧は機器を多数繋げて動作させると変動しますので、現場環境によっては規定電圧以下になってしまい影響が表れるかもしれません。
  • そのため、正しい校正を行うために当社では、環境確認として温度湿度だけでなく、電圧も確認し成績書へ記録しています。
  • konsento4.GIF
  • また、適切な環境下で機器を使用して頂くために、確認した電圧値に異常が見られましたら、お客様へお知らせをしています。

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