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2015.08.27

校正のトピックスNo.298
【ノギス:ノギスって日本語?】

校正にまつわる豆知識

英訳の校正成績書を作成している時、あれ?と思いました

  • 当社が作成する校正成績書は通常、日本語なのですが、一部のお客様からの要望で英文の校正成績書を作成する事があります。
  • その際に、たまたま対象機器が「ノギス」でしたので、どのようなスペルかカタログやJISを調べてみたら、Vernier Callipere(バーニアキャリパ)というスペルが出てきました。
  • 「ノギス」のノの字すら被ってもいない状況に、あれ?と思い、ここで改めて「ノギス」ってどこから来たの?「バーニアキャリパ」とどんな関係なの?を調べてみました。

バーニアキャリパは、ヨーロッパ生まれのアメリカ育ち

    • ノギスには欠かせない、副尺目盛を発明したのは1631年、フランスの数学者であるPierre Vernier(ピエール・バーニア)と言われています。日本では江戸の初期なので、この時代に副尺の考え方があった事に驚きです。
    • 「ノギスの副尺:デジタルにも負けない仕掛けが詰まっています」の記事は、こちら>>
    • キャリパは「2点を挟んで、直径や厚さを測定する工具」を意味します。もともとは、物を挟んで、その間隔を直尺で測定するシンプルな測定工具でした。

      時が流れ、産業革命の頃に、キャリパより正確に素早く測定したいと言う考えから、スライドする尺に物を挟むといったノギスの原型みたいな形が登場してきました。

    • 1850年頃にアメリカのブラウン・シャープ社が、バーニアの発明とスライド尺の2つをうまく組み合わせて、0.001 in(=0.025mm)読み取れるノギスを製作し普及させたと言われています。日本ではペリー来航の数年前ぐらいの話です。

ノギスの伝来は諸説有ります

  • 安政時代の頃、幕府が造船や製鉄を手がける為に、オランダやフランスから技師を招きました。その際にノギスも持ち込まれたと思われます。
  • 技師の方がノギスの値を読む際、ドイツ語系統であるオランダ語で副尺を意味する、Nonius(ノニウス)という言葉使っていて、それを日本人が耳にするにつれて、次第に言葉が訛り、ノギスになったというのが有力な説です。

ノギスの由来に触れる事ができました

  • 今回、ノギスの由来を調べて紹介しましたが、改めて「ノギス」は英語ではない事がわかりました。
  • 一方、もし鎖国していなかったら「ノギス」という言葉は無かったかもしれません。また、ヨーロッパで製作や普及が活発だったら「バーニアキャリパ」という名前では無かったかもと想像すると、そんな所にもノギスの歴史に面白さを感じました。
  • 他にも様々な外国語の影響から名付けられた測定工具類も有ると思います。今後のメルマガでも、面白い由来の品がありましたら、その都度ご紹介させて頂きます。

関連情報をご紹介します。

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