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2020.12.10

校正のトピックスNo.531
【思いのほか、冬の空気は乾いてます。】

冬になり唇はガサガサ。空気が乾いてる?

  • ●12月に入り、朝晩が冷え込むようになりました。
  • ●空気が乾燥してきて、リップクリームなどで保湿されてる方も多いのではないでしょうか。
  • ●さぞ乾燥しているのかと思う所ですが、実際はどうなのでしょうか?
  • ●昨年(2019年)の気象データを見てみると、

8月  28.4℃ / 80%rh
12月  8.5℃ / 66%rh
※(2019年)東京/月ごとの値(気象庁)より

  • ●いずれも平均値ですが、夏と冬の湿度の数値上はそれほど大きな差は無いように思います。
  • ●しかし実感として、やはり冬場は乾燥しているように感じるのではないでしょうか。
  • ●今回は、なぜ冬場に乾燥しているように感じるのか、『湿度』についてお伝えします

相対湿度だけでは空気の乾き具合が分からない

  • ●ところで、この『湿度』、日常生活でよくつかう言葉ですが、いくつか種類があることをご存知でしょうか。
  • ●上図に示すうち、『相対湿度』が日常生活で使う湿度です。単位は”%RH”ですね。
  • ●他方には、『絶対湿度』というものがあり、さらに、容積絶対湿度、重量絶対湿度に分かれます。
    • ・ 容積絶対湿度:空気(1m3)中の水蒸気量(容積当たりの水蒸気の質量)。単位は”g/m3”
    • ・ 重量絶対湿度:乾き空気1kg中の水蒸気量(質量当たりの水蒸気の質量)。単位”kg/kg(DA)”
  • ●同じ空気でも温度により、相対湿度は変化し、絶対湿度は変化しないという大きな違いがあります。
  • ●図で表すと以下のような感じです。
  • ●相対湿度は、空気中の水分量が同じでも、”入れ物”である、飽和水蒸気量が温度によってコロコロ変わるため、相対的に湿度の値が変わることが分かります。
  • 逆にいえば、湿度(相対湿度)だけでは空気の乾き具合が分かりません

やっぱり、冬の空気は乾いていた。

  • ●最初に挙げた、夏と冬の空気の乾き具合をイメージで表すと以下のようになります。
  • ・ 昨年(2019年)の気象データ(温湿度)から、容積絶対湿度(g/m3)を求めます。

・  8月 28.4℃ / 80%rh → 22.3g/m3
・12月   8.5℃ / 66%rh → 5.6g/m3
冬の空気に含まれる水分は、夏の 約1/4 しかありませんでした。

  • ●他の月はどうなのか? 1年間の推移を計算したのが以下のグラフです。
  •  ・ 気温、湿度は気象庁の過去データ(月ごとの値、平均値)、 容積絶対湿度は、気温、湿度から計算で求めた値
  •   最も乾燥している1月の水分量に至っては、なんと8月の1/6以下(3.6g/m3)

  • ●ご家庭にある湿度計が示すのは相対湿度がほとんどだと思います。
  • ●家庭で見る湿度(相対湿度)が示す数値の違い以上に、夏と冬の空気の水分量は違います。
  • ●冬場、湿度の数値以上に乾燥しているように感じるのは、実際に乾燥していた!というお話でした。

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