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2021.10.14

校正のトピックスNo.565
【牛乳の容量:国内でも文化の違いがみえました】

牛乳の容量は1000 mLじゃないの?

  • まだ収束の兆しが見えない新型コロナウイルスの感染拡大で、旅行はまだまだ我慢という人も多いかと思います。
  • 過去に行った旅行の思い出を振り返っていると「そういえば沖縄の牛乳パックって容量が違っていたよね」という話があり、沖縄県にある牛乳会社さんのホームページの写真をみてみると、確かに本州での容量と違っていました。

  • 今回は、なぜこの容量なのかルーツ(由来)を調べてみました。

ここにもヤード・ポンド法の単位が隠れていました・・・

  • かつて沖縄は本土復帰の1972年までアメリカの施政権下でした。沖縄に牛乳工場が造られ、その時導入した牛乳パックに詰める装置は当然アメリカ製。そのため、ヤード・ポンド法にある液量の単位としてガロンが用いられました。
    (※1ガロン → 3.785 L)
  • 本土復帰の時に、本土での容量「1000 mL」に合わせようという事で、1リットルに近い1クォート(1/4ガロン)で製造・販売するようになったそうです。
    (※1クォート → 1/4 ガロン → 946 mL)
  • 40年以上経った今でも、946 mLサイズが今でも続いているという事は、沖縄の方の中では1000 mLより、しっくりくる身近なサイズなのかもしれません。

暮らしの単位は、生活と密接に結びついていました

  • 沖縄は、もちろん日本ですが歴史的背景もあり独特の文化や風習があります。今回は、牛乳パックという意外なところで歴史を知る事ができました。
  • 沖縄の方にとって、946 mLは単なる数ではなく、「単位」そのものが、日常生活に深く根ざした「ひとつの文化」なのだと感じました。
  • 校正という仕事柄1000 mLの方が、キリが良くぴったりと思いつつも、仮に設備の老朽化などで装置の更新タイミングが発生しても、1000 mLに切り替えて欲しくないなぁとも思いました。
  • 身近な単位を通じて、地域文化の違いを少しでも知ってもらえればという点で紹介させていただきました。

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