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2021.11.25

校正のトピックスNo.571
脚があったら立てて使う?測定器の置き方による影響

自分の“普通”が正しいとは限らない。測定器の置き方が測定値に影響?

  • ●測定器には様々な形状があります。机の上に置くもの、設備に組込むもの、配管に取り付ける物など。
  • ●測定器は使用時の姿勢について指定されているものが少なくありません。指定を守らないと、正確な値にならない、故障や怪我の原因になるなどのリスクが出てきます。
  • ●測定器をどのように置いて使うかは、大抵は用途と形状を見た感じで分かります。
  • ●細身でコンパクトなモノは手持ちで。箱形状のものであれば多くは脚が四本あり、それを底面側にして置いて使うのが普通、など。
  • ●、、、と思っている所に、思わぬ落とし穴があるかもしれません。

脚が4本ついている面が2つある測定器は、縦・横いずれでも使えるのか?

  • ●4本の脚が測定器の2面についている場合はどうしましょうか。縦置き・横置きのいずれかを気にする必要はないでしょうか?
  • ●一例として、測定器の2面に脚が付いている圧力計を水平(横)、垂直(縦) におき、どのように数値が変わるか見てみました。参考に 横倒しでも確認してみます。

【対象】
圧力計(型式 MT300/横河電機) 測定レンジ:0~130kPa
横置き(水平)をゼロ点として、置き方を変えた時の数値の変化を確認。

【結果】

  • ●当然、測定原理や機種によって一概には言えませんが、このように置き方による影響がでるものもあります。
  • ●因みに、この機種は横置き(水平)、縦置き(垂直) のいずれの置き方でも使うことができます。
  • ●数値に影響がでるのにどういうことか?というと、答えは手元にありました。

基本に忠実に。基本の“教科書”は取扱説明書、です。

  • ●今回の測定器の取扱説明書には置き方に関して以下の記述がありました。
  • ●『水平、またはリアパネル(背面パネル)を下にして設置する。設置後はゼロCALをしてください』
  • ●つまり、使う置き方で設置したあとゼロCALして使えば良い、となっています。
  • ●また姿勢による影響(前後・左右)についても仕様として記載されています。今回の測定器は左右方向に傾くと、実際に測定値にもその影響が出ました。
  • ●精密な歯車など機械的要素が(外見から)見当たらないデジタル表示の計器に対し、機器の姿勢が測定値に影響することに意外性を感じる方もおられるのではないでしょうか。
  • ●類似の測定器を扱った経験があると、取説を見ずとも、大抵の使い方は分かる(使えてしまう)場合が多いと思います。
  • ●また、作業経験や慣習は、安全性向上や効率upなどの面でメリットをもたらします。
  • ●一方で、類似の経験からくる勘違いや思い込みで、取扱説明書をキチンと読まないまま使いだすと、気づかないうちに誤った運用をしてしまっている可能性があります。

意外なお得情報に出会えるかも?

  • ●取扱説明書には機能面の使い方だけでなく、安全面や正確に測るための約束事が色々と記載されています。
  • ●やりたいことの機能を取扱説明書で調べていると、たまたま見かけたキーワードから、より効率的な作業に繋がる機能やヒントなど、“お得な情報”に気づくこともあります。
  • ●測定器の使い始めには気づかなくても、作業で使い慣れたからこそ気づくこともあるので、改めて読んでみるのもお勧めです。

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