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2022.04.07

校正のトピックスNo.587
【確かな測定には準備も大切(計器のウォームアップ) 】

測定器の操作が分かれば、測定器を使って各種の物理量を測ることができる。

  • ●4月になり、新入社員の方や異動により、普段使わない測定器を扱う事になった方もおられるのではないでしょうか。
  • ●当社の作業は校正作業手順書に基づいて行いますが、個々の測定器の操作方法など、使い方については、やはり取り扱い説明書を見るのが基本です。
  • ●特に使い慣れない測定器は取扱説明書の『測定器の操作の説明』を見て、現物を触りながら測定操作を理解することが多いと思います。当社でも、新入社員に教育用の測定器と取扱説明書を渡して自学してもらうことがあります。
  • ●その結果、対象となる物理量(例えば質量や電圧、温度など)を測ることができるようになります。
  • ●しかし『測定器の操作』だけに着目していると、正しい測定の面で大事なポイントを見逃してしまう可能性があるかもしれません。

多くの測定器に共通するポイントは『ウォームアップ』

  • ●測定器の電源を入れ、多少の操作を行えば測定値が表示されます。
  • ●準備ができたから、さぁ測ろう!と作業を進められるかというと、測定器の校正においてはそうではありません。
  • ●多くの、特に精密さが求められる測定器では一定時間の『ウォームアップ』、つまり通電状態でしばらく待つことが求められます。
  • ●電源を入れると計測器内部が温まって回路素子の特性が安定することで、測定値も安定します。
  • ●作業に追われていても、計器の電源投入・即測定、、、、が出来ない計器は多いのです。
  • ●なお、ウォームアップの情報は『測定器の操作の説明』とは別の場所に、注意事項として記載してあったり、測定器の精度が発揮される条件として表記されていたりするので、見落とさないように注意が必要です。

測定器本体や作業の手順書に反映するのも一案です

  • ● 『ウォームアップ』の解決策の一つは『常時通電』です。
  • ●使用頻度が高く、ウォームアップ時間が長い、さらに同一場所で使うような場合は『常時通電』にしておくのも手です。こうしておくことで、測定器のウォームアップ時間を待たずに、すぐ測定に使えます。(校正対象の計器のウォーミングアップは必要です)
  • ●実際に当社でも、温湿度や振動などの使用環境が限定される高精度な測定器等について常時通電しているものがあります。

  • ●当社はお客様の現場に出向いての作業が多いので、殆どは常時通電ではありません。
  • ●ですので、メーカが指定する『ウォームアップ時間』を都度守って使う必要があります。
  • ●しかし、作業者が使用の都度、取扱説明書を隅から隅まで見るのはなかなか時間がかかります。
  • ●また取扱説明書を見る力量とでもいいましょうか、知りたいことをパッと見つけるのも個人差があります。
  • ●そこで、以下のような工夫が考えられます。
  •  ・●作業で使う測定器が限定されている場合は、手順書にウォームアップ時間を記載する。
  •  ・●測定器本体にウォームアップ時間をラベルで表示する。
  • ●一つ一つはちょっとした事ですが、当社では、手順やしくみなどの『準備』をして、いつでも・誰でも・正しい測定を行うための工夫を続けています。

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