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TOPICS
業務に活える校正技術情報
2023.11.30
校正のトピックスNo.658
ねじが使われている物と言えば、メガネ・時計・家電製品・自動車などが思い浮かぶのではないでしょうか。
物作りには、欠かせない存在であることがわかります。
それ以外でも、身の回りでよく使う物として、ペットボトル、ドレッシング、瓶などの蓋にもよく使用されており、生活の中で欠かせない存在であることがわかります。そこで今回取り上げるのは、当社のメルマガでは初登場となる「ちょっと変わったねじ」の話です。
先日、あるお客様から「ねじプラグゲージ」の校正依頼を90台ほど受けました。そこには、今まで見かけない型式の「ねじプラグゲージ」があり、「M10X1.25 2条 GWⅡ」と表示されていました。
通常よく校正依頼をいただく「ねじプラグゲージ」には、「2条」の表示はありません。詳しい同僚に聞いたところ、その一般的によく使われる「ねじプラグゲージ」は「1条」と呼ばれ、「1条」は表示されないとのことでした。
そこで、「1条ねじ」と「2条ねじ」の違いについて調べてみたいと思います。
通常のねじは「1条ねじ」と呼ばれ、リードがピッチに等しいねじとあります。これに対して、「2条ねじ」はリードがピッチの2倍となります。ねじが1回転した時の進む距離をリード(L)と言い、隣り合うねじ山の距離をピッチ(P)と言います。
ピッチとリードは、以下のような関係となります。
1条ねじ:P=L、2条ねじ:2P=L、3条ねじ:3P=L
私たちの身の回りにあるねじを使った製品を見てみましょう。
2条ねじは、ペットボトルのキャップに多く使われています。少ない回転数で長い距離を移動させることで、すばやい開閉が可能となります。他には、瓶の蓋などは半回転もせずに開閉することができますね。
2条ねじをはじめとする多条ねじは、あまり知られていないけれど私たちの生活に欠かせない物であることがわかります。
因みに、通常のねじプラグゲージの校正では、主に三針法(3本の針を用いて測定する方法)で有効径を測定しますが、2条のねじプラグゲージの場合でも同じ方法で校正可能です。
日々の校正業務の中から多種多様な計測器について、さらなる知識を増やせるように取り組んで参ります。