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業務に活える校正技術情報
2024.12.05
NKSメールマガジン No.33
当社では、出張・引取で1年間に3千台を超える流量計を校正しています。
流量計には電磁式・質量式・面積式などいろいろな測定方式の流量計があり、先日流量計のレポートをまとめる仕事をしている時にふと「エヌケイエスで1番多く校正している流量計はなんだろう?」と気になりました。調べてみると当社で1番校正をしている数が多かったのは「伝播時間差方式の超音波流量計」でした。
そこで今回は「 伝播時間差方式の超音波流量計 」についてご紹介させていただきます。
超音波流量計はその名の通り超音波を使用して配管や溝の中を通る液体や気体、蒸気などの流れる量(流量)を測定する流量計です。
その測定方式には「 伝播時間差方式 」「 ドップラー法 」「 シング・アラウンド法 」などいくつか存在します。
「既存の配管に容易に取付け可能」「導入コストの低さ」「圧力損失が少ない」「液体・気体・導電性・非導電性など様々な流体が測定可能」などの理由から幅広い業種から好まれ、現在では「伝播時間差方式」が市場の主流となっています。
伝播時間差方式の流量計は、配管内の流体を斜めに横切るようにセンサー同士で超音波を送受信しています。このとき「流れの方向に沿って超音波が進む場合」と「流れに対して逆方向に進む場合」では、超音波の伝わる時間に差が生じます。
これは超音波が水中で「流れに乗ると早く伝わる」逆に「流れに逆らうと遅く伝わる」という性質を利用したものです。
この時間差から流速を算出して、配管の断面積と組み合わせることで流量を測定しています。
こちらは「川の流れに乗ったり逆らったりする小さなボート」をイメージしていただくとわかりやすいです。
以下の図は、ボート(=超音波)が、川の流れの速さ(流速)によって、川を渡るのに必要な時間が変化するのを表しています。
今回ご紹介した「伝播時間差方式」の超音波流量計は、配管の外側からクランプして取付けが出来るタイプが多く販売されています。そのため、校正時には適したサイズの配管に取付ける必要があり、また正確な測定をするためには「配管の肉厚」や「材質」が明確である必要があります。
当社では様々な流量計に対応できるように、専用の金属配管を相当数用意しております。また、近年では樹脂配管やホースに使用できる流量計も市場に出てきましたので、樹脂タイプの専用配管も制作しました。
超音波流量計校正のご用命の際は、是非当社までご連絡くださいますようお願い申し上げます。