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2024.03.14

「意外と知らない膜厚計」素材ごとに適した測定方法があります

校正のトピックスNo.669

膜厚計をご存じですか?

  • ある業界の方にとってはとても身近ですが、それ以外の業界の方にはあまり知られていない。そんな計測器が存在します。
  • そのひとつが、品質を管理するための計測器として使用されている膜厚計ではないでしょうか。
  • ●そこで今回は、様々な種類が存在する膜厚計と、その簡単な校正方法をご紹介します。

膜厚計とは

  • 膜厚計とは、製品を破壊することなく膜の厚さを測定できる計測器で、家電製品や自動車の表面塗膜の厚さや金属の表面被膜の厚さ、外壁塗装の厚さの測定など多岐にわたり使用されています。

膜厚計にはどんな種類があるの?

  • 膜厚計には大きく分けて電磁式膜厚計、渦電流式膜厚計、超音波膜厚計、赤外線膜厚計の4種類あります。
  • ●今回はこの4種類の膜厚計について測定原理を含めて紹介します。
    • 1.電磁式膜厚計
    •  ▸測定物にプローブを接触させることで磁束密度(磁力の強さ)が変化します。磁束密度はプローブから素地までの距離と比例関係にあるため、塗膜の厚さを測定することができます。因みに塗膜が磁気を帯びている場合は正確な測定ができなくなります。
    • 2.渦電流式膜厚計
    •  ▸プローブから電流を流すことで素地に発生する渦状の電流を測定します。この電流の大きさはプローブから素地までの距離と比例関係にあるため、塗膜の厚さを測定することができます。
    • 3.超音波膜厚計
    •  ▸材質の異なる境界面で反射する超音波の原理を利用し、その跳ね返り時間を測定します。塗膜の材質ごとに音速が分かれば、音速×時間=距離で計算して厚さを算出します。
    • 4.赤外線膜厚計
    •  ▸測定物に赤外線を照射して、反射光もしくは透過光を分光することにより得られる範囲をもとに測定することができます。塗膜に使用される材質の吸収率と膜厚との関係から厚さを算出します。
測定原理素地塗膜
電磁式鉄、鋼、フェライト系ステンレスなどの磁性体ペイント、樹脂膜などの非磁性体
渦電流式アルミ、オーステナイト系ステンレスなどの非磁性金属プラスチック、樹脂、ゴムなどの絶縁性被膜
超音波金属、コンクリート、プラスチック、木など非金属も可FRP、エポシキ、ウレタンなど
赤外線鉄、アルミプラスチック、アクリル、ウレタン

膜厚計はこんな風に校正しています

  • 今回は大きく分けて2種類、【電磁式】と【渦電流式】のご紹介をします。
  • これら2種類の校正では、『膜厚標準板を使用する方法』と『マイクロメータを使用する方法』の2つがあります。
【膜厚標準版を使用する場合】
厚さが明確になっている膜厚標準版を使用して膜厚計を測定する。
【マイクロメータを使用する場合】
アクリル板、鋼板、銅板、厚さが均一な資材をマイクロメータで測定し、厚さが明確になった素材に密着させて膜厚計を測定する。
  • ●今回ご紹介しました、膜厚計については種類を問わず校正実績も多数ございますので、是非お気軽にお問合せください。

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