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マイクロメータ
概要
マイクロメータとは、精密測定工具の一種で、対象物の外径・内径などをその名前の通り、1μm単位での高い精度で測定できる計測器です。
一般的にマイクロメータといえば、外測マイクロメータを指します。このほか、内測マイクロメータや3点式内測マイクロメータ、棒型マイクロメータ、デプス型マイクロメータなど測定の用途に応じて、さまざまなタイプがあります。
その精度の高さと、測定できるものの多さからマイクロメータは製造や検査、研究・開発など数多くの場所で使用されています。
原理・構造
マイクロメータは、ネジの送り量が回転角に比例することを利用し容易に精密な測定を可能にしています。また、「アッベの原理」に基づいて設計されており、測定対象物と基準尺を一直線上に配置することで、より正確な計測を可能としています。
- アッベの原理とは「測定精度を高めるためには、測定対象物と測定器具の目盛を測定方向の同一線上に配置しなければならない」というものです。
マイクロメータの場合、目盛と測定の位置が同一線上にあるため、アッベの原理に従っていて、ノギスなどより高い精度の測定が可能です。

用途と測定方法
マイクロメータは外側・内側以外にも様々な対象を計測する際に使用されます。
1.室温になじませる
マイクロメータと測定物をよく室温になじませてから使用します。これにより、熱膨張による誤差を防ぐことができます。
2.測定面の清掃
使用前に、アンビルとスピンドルの両測定面を白紙やきれいなウエスでよく拭き取ります。日常的に、スピンドルの外周や測定面のほこりや切り屑を取り除くことも重要です。各部に付着した汚れや指紋も乾いた布で拭き取ってください。
3.基点の確認
「ラチェットストップの調整」
ラチェットストップ(定圧装置)をゆっくり回して、アンビルとスピンドルの測定面を合わせます。ラチェットストップが空回りする際にパチパチと音を立てることで、適切な測定力がかかります。
「ゼロ目盛線の確認」
シンブルのゼロ目盛線とスリーブの基準線が合致していることを確認します。マイクロメータスタンドに取り付ける場合は、フレーム中央部をはさみ、強く締めすぎないように注意します。
4.測定を行う
使用前の準備と確認が済んだら、測定を開始します。スピンドルによる過剰な測定力がかからないように、基点を確認した時と同じ姿勢・条件で、ゆっくりと両測定面を軽く測定物に接触させます。ラチェットストップをゆっくり3〜5回まわして、測定物の変形を避けるようにしましょう。
5.目盛を読み取る
測定値は、シンブル目盛がスリーブの基準線と合致している箇所を読み取ります。ずれている場合は、基準線の下の目盛を読みます。スリーブ目盛は見えている最大値を読み取ります。目盛を読む際は、必ず正面から読み、眼の位置による誤差が発生しないよう注意してください。具体的には、スリーブの基準線とシンブルの目盛線の合致点の垂直上から目盛を読み取るようにします。
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