校正のトピックスNo.38【放射温度計:測定誤差の要因は、視野欠け?】 | NKS|計測器・測定器の校正業務

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2010.03.10

校正のトピックスNo.38
【放射温度計:測定誤差の要因は、視野欠け?】

NKS流「ためしてガッテン!」

視野欠けって?

  • 前回は、温度指示計の誤差の要因の一つとして、「基準接点補償」を取り上げました。
  • 今回は、放射温度計の視野欠けによる測定誤差を取り上げます。
  • 放射温度計は、物体から放射される赤外線エネルギーを測定することで温度を知ることが出来る計測器です。
  • 取扱説明書に、
    (1)測定距離:750mm~∞
    (2)最小標的サイズ:直径4mm(測定距離750mmにおいて)と記載されて
    います。
  • 測定距離750mmにおける最小標的サイズは4mmですが、測定距離が伸びると標的サイズが大きくなり、測定対象物がこの標的サイズから外れたりすることを視野欠けといい測定誤差になります。
  • 今回は、放射温度計の視野欠けについて、実験し検証しました。

測定距離を変え、温度の変化を実験しました

    • 【実験に使用した標準器及び測定器】
      (1)黒体炉:TE01-RS05/PEGASUS91S,TE01-RS05 山里産業社製
      (2)実験に用いた被測定器:
      ◎放射温度計:TR-420  測定範囲:450~2000℃
      測定距離:750mm~∞ ミノルタ社製
      最少標的サイズ:直径4mm(測定距離750mmにおいて)

      精度:指示値の±1%±1dight (放射率≒1.00 18~28℃の雰囲気中)

    • [実験]
      (1)黒体炉 600℃にして、放射温度計を用いて黒体炉の温度を測定しました。
      (2)黒体炉と放射温度計の測定距離を変えたときの温度測定値の変化を実験し
      ました。
    • [測定条件]
      (1)放射率は、0.75mmの測定距離で、黒体炉の温度を測定し、600℃になる
      ように設定しました。(今回の実験では、放射率=0.97 で設定)

 

実験から、分かったこと

  • 【実験結果から】
    (1)黒体炉と放射温度計の距離が 0.5~1.5mまでは 600℃ですが、2mでは
    -5℃、2.5mでは -9℃、3mでは -32℃ となりました。
    (2)測定距離とファインダー内の標的のサイズ、温度測定値は、上記図の通りです。

測定距離と標的サイズの関係は

  • 今回の実験で使用した放射温度計の場合、測定距離750mmで標的サイズ4mmなので、温度を測りたい場所が4mm以上の大きさであれば、随意の場所の温度が正確に測れます。
  • 逆に、標的サイズの4mmより小さい場所の温度を測ろうとすると、その周囲温度も測定することになり、正確に温度が測れなくなります。
  • 放射温度計で測定する場合は、事前に測定距離とファインダー内の標的のサイズを取扱説明書で確認した上で、測定することをお勧めします。
  • 放射温度計の校正依頼時には、必ず、実際に使用している測定距離と標的サイズ、放射率をお客様に確認した上で、校正作業に入ります。

関連情報をご紹介します。

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